【子育て論】キレやすい子供に対しての関わり方

子育て

10歳からバスケットボールをはじめ、日本一を2度経験。
プレイヤーとしての夢は病気の影響により断念したが、「成長過程にいる男たちを、いっぱしの男にしてやりたい!」という思いを胸に、バスケットボールコーチしてます!また大学事務職員として教学マネージメントを担当。リアルな観点から「教育」「子育て論」「コーチング」などについて情報を発信していきます!

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子どもがキレる原因とその心理状態、対応法について解説していきます。
最近、「すぐにキレる子ども」「キレやすい子ども」という表現をよく聞きますが、どのような状態のことでしょうか?
それは、怒りや感情の高揚を自分では制御できず、乱暴な言動を露わにする衝動に駆られることを言います。
自身の子供が反抗期に突入し、衝突していて困っている方は是非参考にしてみてください。

反抗期」は発達の一過程でキレるとは別物

気に入らにことがあると直ぐにキレたり、自分の思い通りにならないと些細なことでも激しく怒る子どもに対し「反抗期」と思われることもありますが、第一次反抗期、いわゆるイヤイヤ期や、思春期の第二次反抗期と「キレる」ことは、別物です。

「反抗期」は子どもの自我の芽生えであったり、アイデンティティの確立であったり、精神発達の一過程で、時期が過ぎれば治まってきいくと言われています。しかし「キレる」ということは、ストレスや生活習慣などから生じ、感情のコントロールが上手く出来ない状態なのです。

もし子どもがキレた場合、親はどのように対応すればよいのでしょうか? キレる子どもの心理状態やその原因を詳しく説明し、改善する親の関わり方をお伝えしていきます。

感情や意志を抑圧されてきた子どもはキレやすい

気に入らないことがあったり、自分の思い通りにならないと、些細なことでも攻撃的な言動を露わにする子どもは、「何でも思い通りになり、我慢を強いられずに育った子ども」というイメージを持たれがちですが、実はそうではないようです。

親に虐待を受けたり、家庭的に恵まれなかった子どもは常に我慢を強いられ、思い通りにならない幼少期を送っています。そのような子どもたちはキレることが少ないかと言うと、反対に多いのが現実なのです。それは何故なのでしょうか? キレる子どもの心理とはどういう状態なのでしょうか?

感情と言動のギャップが原因

子どもがキレる原因は、さまざまな要因や背景が複雑に絡み合って起こるもので、ひとつに限定することはできません。ですが特に大きな原因に「素直な感情と周囲に見せる言動のギャップ」があげられます。そのギャップが大きければ大きいほど、心の抑圧も大きくなり、キレやすくなると言えるのかもしれません。
赤ちゃんの頃、ママパパに抱っこしてもらえないことに寂しさを感じ、泣いて訴えたところ、すぐに親が駆け寄って笑顔で「寂しかったのね」と声をかけられ、抱っこされた経験をしてきた赤ちゃんは、「寂しかったら泣く」という感情を素直に出せるようになってきます。
ですが、反対に泣くことによって、親が「うるさい!」と言って、怒りの感情を露わにし拒否された場合、赤ちゃんは寂しい時、泣くと親に受け入れらないと感じ、徐々に泣かないようになっていきます。
生活の全てを親に依存している赤ちゃんは、「寂しくても笑顔でいなければ、自分は生きていけない」という本能が働きます。そして生きていくために、真の感情を抑え、偽の感情や言動を表すようになっていくのです。

最近の小学生は習い事の数が多く、毎日何かに通っているという子どももいるでしょう。自分が意欲的に取り組みたい習い事であればよいのですが、親が言うからという理由で、気の進まないままに通い続ける子どももいると思います。
親に「辞めたい」とはっきり自分の意志を伝えたところ、叱咤され、激怒された、または親が悲しそうな顔をした、などの場合、子どもは真の意志を抑え、気の進まない習い事を続けていることもあるでしょう。そのため、本当の気持ちや意志は抑圧され、真意でない生活を送ることになっていってしまいます。
そして、ずっと抑えていた感情や真意でない日常にストレスが蓄積され、ある時、耐えきれず、一気に爆発し、キレる子どもになってしまうのです。「すぐにキレる」「キレやすい」と言われる子どもは、本当の感情や意志を出せなかった子ども、自分の気持ちを抑え、親に従順に従っていた、従わざるを得なかった子どもと言えるでしょう。

キレた子どもへの具体的な関わり方

キレる子どもは、それまでに本当の自分の感情を出したところ、親に認められなかった、受け入れられなかった、拒否されたという記憶がインプットされています。なので、子どもが素直な感情を出してきた時は、どのようなものでも、一旦は受け入れてあげてください。時にはスキンシップを取りながら、ゆっくり話を聴いてあげるのもいいかもしれません。

落ち着いている時、「なぜあの時あんなに大声出して暴れたの?」と尋ねてみましょう。返答は、子どもの心理状態によって、さまざまだと思います。その時の思いや感情を落ち着いて話せる子もいれば、そうでない子もいるでしょう。

どのような言葉を発しても否定せず、「そう、悔しかったのね」「辛かったんだね」「それは、腹立つわね」という感じに子どもの言葉をオウム返ししながら、「今だったら、その時の自分になんて言葉をかける?」と尋ねてみましょう。

「そんなに腹を立てなくてもよかったのに」「落ち着いて言葉で説明すれば分かってもらえたかもしれない」などの言葉を引き出せるかもしれません。

これを繰り返すうちに、徐々にキレている自分を客観的に見る力が養われ、少しずつ、真の感情と表面に現れる感情や言動のギャップが小さくなり、キレる状態が改善されることが多いと思います。

一概に「キレる子ども」と言っても、その原因や表れ方はさまざまですが、幼い頃から蓄積された心の抑圧で、子ども自身もセルフコントロールできず、辛いのです。自分自身を制御できない苦しみや、周囲から益々受け入れられなくなる不安を抱きながら、葛藤している子どもの心を理解してあげてください。

少しずつ素直な感情が出せるように、縛られているモノから解き放たれるには、親や周囲の大人たちの努力と時間が必要です。子どもがキレる原因とその心理状態、対処法について解説しました。親はゆっくり焦らずに、子どものありのままの気持ちを受容し、安心して本当の自分を表現できる環境を整えていきましょう。

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