子供が学校から帰ってきてから始まる「宿題戦争」。
・子供は疲れたからゆっくりしたい。
・大人はさっさとやることやってほしい。
お互いの思いが戦争に勃発、なんてこと日常茶飯事ですよね。
「宿題をやりなさい」とか「仲良くしなさい」とかどうしても命令口調になってしまうものです。
言ってはいけないと分かってはいても言ってしまいたくなるもんですが、やっぱり良くないみたいです。
今日はそのことについて書いていきたいと思います。
宿題をやりなさいと言う前に
折り合いとは、自分は自分の価値観で「こうしたい」、あの人はあの人の価値観で「そうしたい」を互いに対等な関係で認め合ったうえで、双方が納得できる解決策を見つけることです。
ですから「宿題をやりなさい」と言ってしまう前に、まず目的論を用いて「何のために私は子どもに宿題をしてほしいのだろう」と自問しておくといいでしょう。「お母さんに言われたから宿題をやる」ということが、子どもの自立につながるだろうか、人生にとってプラスになるか、それともマイナスになるかを考えれば、答えは自ずと出るのではないでしょうか。
そして、それは子ども自身の望んだ目的ではありません。ですから「お母さんは、あなたにこんな子になってほしいと思っている」と話して、子どもと親双方が納得できる宿題の取り組み方、勉強の仕方を決めるのもいいでしょう。
「遠回りで面倒だ」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、こうしたやりとりで自立と協力が身についた子どもは、どんどんスピーディにさまざまな問題を解決していけるようになります。
宿題をやり出す特効薬はない
「子どもが宿題をするようになるには、どういう声掛けをしたらいいですか?」と悩んでいる人多いのではないでしょうか。
しかし、この問題に対して、「こうすれば解決する」という魔法の言葉や特効薬はないと思います。なぜならば、子どもが保護者の言うことに耳を傾けるかどうかは、これまでの親子関係が大きく左右しているからです。
たとえば、仕事に置き換えて考えてみましょう。突然上司から「これをすぐに100部コピー取ってくれる?」と頼まれたとしたら、いかがでしょう。信頼している上司の頼みならば、多少面倒くさいと思うかもしれませんがコピーを取ってあげるでしょう。
しかし、いつもガミガミ言われれば「は?だる」ってなるでしょうし、「この人の言うこと聞いていいのかな」と不信感を抱いていたりする相手からであれば、なるべく言うことを聞きたくないと思うのではないでしょうか。
親子関係も同様で、子供に言葉が響かないことには理由があります。子供を責めるのではなく、「なぜ、私の言葉が響かないのか」というところまで振り返って考える必要があります。言うことを聞かない状態は、子どもとの関係性を振り返るための機会だと捉えるとよいでしょう。
「親・宿題 VS 子ども」から「宿題 VS 親子」
親子の関係性の再構築は、一気には進みません。ある程度時間をかけて取り組む必要があることです。
とはいえ、「すぐになんとかしなければいけない」と宿題の締切が差し迫っていることもあるでしょう。その場合に大事にしていただきたいことは、宿題に取り組む子どもの味方になってあげるということです。
多くのパパママが「親・宿題 VS 子ども」という構図で捉えてしまいがちです。そうすると、「早く宿題をしなさい」「さっさとがんばりなさい!」とお子さまに声をかけてしまいます。
しかし、私はこの構図を「宿題 VS 親子」に組み替える必要があると考えています。こうなると、「明日までに宿題を倒そう! ママは何が手伝える?」と子どもと一緒に作戦を考えられるようになるのです。こうした会話を交わしていくことで、子どもと信頼関係を築きながら宿題をクリアしていくことができます。
一緒になって宿題に向かっていけるように、夏休みなどの長期休暇の終盤は、予定を空けておくことも1つの手かもしれませんね。宿題に打ち込むべき時期に、パパママがお忙しいと一緒に取り組んでいくことができないからです。
学校では、スケジュール通りに宿題をしなさいと言われます。しかし、子どもによって、コツコツ積み上げていくタイプが合う子もいれば、切羽詰まってパワーを発揮するタイプの子もいます。大人でも仕事の進め方に個性が出ますよね。
ですから、休みの終盤に一気に仕上げることは必ずしも悪いことではありません。「毎日コツコツやりなさいと言ったでしょう!」と叱るのではなく、子供が力を発揮しやすいように親子で協力して宿題に打ち込む姿勢が大事なのです。
子育てはめちゃくちゃ遠回ししなければならならないものですね。
共に乗り越えていきましょう。
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