【アニメ】「進撃の巨人」エルヴィン・スミスから学ぶリーダー論

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10歳からバスケットボールをはじめ、日本一を2度経験。
プレイヤーとしての夢は病気の影響により断念したが、「成長過程にいる男たちを、いっぱしの男にしてやりたい!」という思いを胸に、バスケットボールコーチしてます!また大学事務職員として教学マネージメントを担当。リアルな観点から「教育」「子育て論」「コーチング」などについて情報を発信していきます!

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ついにテレビアニメ大人気番組「進撃の巨人」完結編(後編)の放送までもう間も無くですね。
ファンとしてはあれを楽しみに生きていた部分もあるので、生活の一部がなくなってしまうことに既に終わってもないのに喪失感でいっぱいです。

これまでも大好きな進撃の巨人から学べること、についていくつか記事を書いてきました。



今日お伝えしたいのは、人気アニメ進撃の巨人で高い人気を誇っている調査兵団の団長エルヴィン・スミス。

人類の前進のためなら仲間の命どころか自分の命さえ捨てることも厭わない人物で、調査兵団13代団長として、王都のゴロツキとして名高かったリヴァイや、巨人化能力を危険視されていたエレン・イェーガーを入団させるなど、状況に応じた柔軟な思考を持つ男。
その考えと行動には意味深な部分が多く、目的のためなら100人の仲間の命を捨てる覚悟をする非情で冷酷な一面もありますが、リヴァイをはじめ部下達からは「考えを理解できずとも付いていく」と深く信頼されています。

そんなエルヴィンは海外からも「彼のようなリーダーが必要だ」と高い人気を誇っています。今日はそのエルヴィンから学べるリーダーシップを皆さんに紹介していきたいと思います。

判断力・決断力

エルヴィンの人間性が最初にわかるのは第57回壁外調査の話ではないでしょうか。

新兵を迎えて実施された壁外調査は表向きはウォールマリア奪還作戦の予行演習だったのですが、彼はその裏で別の作戦を計画していたのです。

それは調査兵団の中に潜むスパイを見つけ出すことでした。5年前、壁を壊されたことは人間によるもの、つまり「裏切り者」がいるのではないかと仮定していたエルヴィン。人類存続の希望であったエレンを囮につかう博打にでたのでした。

その作戦は上層部にも秘密にされていたのですが、作戦は失敗し多くの兵士が命を落とすことになったのです。

この戦略を知っていれば助かった命も数多くあったのではないかー。

ジャンは「もっと多くの兵に作戦を教えていれば、死なずに済んだ兵士もいたのでは」とエルヴィンの判断を非難していました。

しかしそれに対してアルミンこう説明しています。

リーダーは判断や決断の連続です。

その意思決定に全員が納得するわけではなく、結果論で責められることも多いのも事実。

自分はいつも迷ってしまって決断が遅いし、非難されることが怖くて判断ができないことも当然ありまうs。

そんな意思決定の重みがしっかりと描かれたエピソードでした。

何かを得たいのであれば、何かを犠牲にしなければならないのです。

二頭追う者は一頭も得ることができないのです。

統率力

見れば見るほど、惹きつけられていくのがエルヴィンの統率力ではないでしょうか。
明確な言葉と態度で団員を鼓舞し、士気を高めるエルヴィンの姿は度々描かれています。

この「統率をとる」というのはとても大変なことです。

下っ端だったころはボスの求心力のなさを非難したりしますが、下っ端が思っている以上にリーダーの立場になってみないと分からないことが無限にあるのです。

それが象徴されているエピソードがウォール・マリア奪還作戦かと思います。
アルミンはエルヴィンから作戦の指揮を任されるのです。

数々の的確な判断で調査兵団を救ってきたアルミン。しかし「次の指示を!」と詰め寄る兵士達に大きなプレッシャーを感じてしまう場面がありました。

そして的確な指示を出したアルミンでしたが、その自信のない態度から兵士達の統率を取ることできないのでした。
それを聞いたエルヴィンが一喝。

ようやく団員が一丸となり、壁に潜むライナーを発見することができたのでした。

正しい判断ができてもそれで部下が動いてくれるとは限らないのです。リーダーは立ち振る舞いも重要です。
人は鏡であり、自分が悪いことをしていると部下や課員に影響してしまうもの。
エルヴィンの姿勢はリーダーとして大事な振る舞いだと学ぶことができます。

ビジョン

リーダーはメンバーの士気を高めるために本音と建前を使いわける必要があります。

ウォール・マリア奪還作戦の最中、作中で初めてエルヴィンの葛藤が描かれています。

エルヴィンの夢は「世界の真相を知る」でした。
人類のためという利他的な動機ではなく、知的好奇心という利己的な動機であったのです。

あるとき彼は気づきます。自分以外の兵士達は純粋に人類の為に全てを捧げ戦っている。

心臓を捧げている団員とは違い、自分だけ個人的な目的のために戦っているのだと。

そこで彼は他の兵士達と同じく「人類の為に」という目的を掲げ、「人類の為に心臓を捧げよ」と仲間を騙し団長まで上り詰めたのですが、エルヴィンはその葛藤に苦しめられるのです。

このようなジレンマはどの組織の世界にもあるのではないのでしょうか。

例えば経営の本を読んでいると、必ずといっていいほどビジョンの重要性が書かれています。

その理由は「従業員に進んで働いてもらい、会社の利益に貢献させるため」。

しかしビジョンが「会社の利益」では誰もついてこないので、「社会貢献」などのキレイゴトで包む必要があるのです。

綺麗事だけでは世の中回りません。昔は警察とヤクザだって表裏一体と言われていたほどです。

そんな中、嘘のビジョンに葛藤するエルヴィンの姿には誠実さを感じるのである。

夢と責任

ウォールマリア奪還作戦時に調査兵団は獣の巨人、鎧の巨人、超大型巨人と対戦しますが、敗戦はほぼ濃厚。
そんなとき、敗北を悟ったリヴァイは、誰一人生きて帰れないことを覚悟します。
そんな絶体絶命の状況のなか、エルヴィンには勝利のための秘策があったのですが、なかなか反撃作戦を指示しません。

それはエルヴィン自身が死にたくないからだったのです。

人類の勝利より、自分の夢を叶えるためにどうせ死ぬなら全ての責任を放棄して地下室に行き、その答えを知ってから死にたい。
夢と責任の狭間の葛藤し、そして「人類の為に」と騙してきた仲間たちへの罪悪感から身動きがとれないエルヴィンに対して、戦友としてリヴァイは救いの声をかけます。

「夢を諦めて死んでくれ、獣の巨人は俺が仕留める」と。

その言葉を待っていたかのように、エルヴィンはゆっくり顔を上げて微笑みます。

顔からは迷いが消え、団長としての責任を全うすることに決めたのでした。

リーダーとは常に自分より他人ファースト、讃えられることよりも圧倒的に避難されることのほうが多いのです。
背中で語り、嫌われることを厭わず、組織のために行動していき、求められる結果を出すためには勇気ある決断をしていかなければならない。その覚悟や、義務と責任がリーダーに求められる資質なのでしょう。

これがエルヴィンスミスから学ぶべきリーダーシップ論ではないかと思ったのでした。

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