『進撃の巨人』から学ぶもの

アニメ

10歳からバスケットボールをはじめ、日本一を2度経験。
プレイヤーとしての夢は病気の影響により断念したが、「成長過程にいる男たちを、いっぱしの男にしてやりたい!」という思いを胸に、バスケットボールコーチしてます!また大学事務職員として教学マネージメントを担当。リアルな観点から「教育」「子育て論」「コーチング」などについて情報を発信していきます!

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皆さん、こんにちは!Coach Kです!

今日は私がハマってハマって仕方がない「進撃の巨人」から学んだことを皆さんに紹介していきたいと思います!
こちらは2009年から連載が始まり、2021年4月に連載が終わりました。漫画だけでなく、アニメ、映画化もされており、老若男女問わず愛されている漫画です。

単純に物語も面白いのですが、この漫画は学べるものが非常に多いです。人間社会と同じ問題がこの漫画では扱われている気がします。
その問題は大きく分けて

①差別
②教育
③戦争

と私は考えます。
詳しくはテーマ別に分けて考察を書いていきたいと思います。

概要

圧倒的な巨人の力に争う人間とのダークサイドストーリーといえますでしょうか。
主人公エレン・イェーガーが住むパラディ島の平和を襲う巨人との争いの中で、どのように人類が巨人に対して争っていくかという単純なストーリーかと思いきや、実は「人間vs巨人」ではなく、「人類vs人類」という話に発展していきます。謎に包まれた巨人の能力の正体が明らかになっていき、自分達以外に人類がいることに失望したエレンは、最終的に自分達の人種(壁内人類:エルディア人)以外を駆逐することを決意します。「人間vs巨人」→「人間vs人間」→「エレンvs人間」と発展していく壮大なストーリーと、さまざまな点で伏線が回収されていく展開に多くの人が注目していたことでしょう。

①差別

歴史の中で繰り返された巨人の力を駆使して世界を征服していたエルディア人は、現代では「島の悪魔」と差別を受けています。始祖「ユミル・フリッツ」(話せば長くなるので、どんな人物かの説明は省きます)が大地の悪魔と契約を交わし、圧倒的な巨人の力を支配していたんです。特に他人種民族であった「マーレ大国」にはマーレ人の中にパラディ島に逃げ遅れたエルディア人が存在しており、直接的な差別を受けています。まあよくあることなのかもしれませんが、人種や民族によって異なる「自由」「正義」があってそれぞれの思惑が入り混じり合い、全世界が憎しみ合い争いが激化していきます。

現代社会では昔ほどの迫害や差別を受けることがないものの、世界中の差別が払拭されたかというと決してそうとはいえないと思います。身近なとこでいうとアメリカ人は白人、黒人による扱いの違いについてはなかなか解決しない差別ですね。
進撃の巨人を見ていても差別から生まれる事件や事故は悲しい出来事だし、差別は更なる憎しみを生むだけだということを、マーレ人とエルディア人の関係からも理解することができます。
私の個人の見解ですが差別することはなくならないと思います。それが人間の本質、というより生き物の本質なのかなと。自分の仲間以外は敵として生きる野生のライオンが、ゾウと仲良くできるなんて想像もできません。弱肉強食の世界で平和に皆で暮らそうよなんて誰が唱えてくれますかね?会社でもめちゃくちゃ自分が商品売ってるのに、全然売ってないやつと同じ給料だったらやる気でなくなりますよね。



人間が野生の動物と違って特殊なのは、むしろ差別をなくそうと努力しているところでしょう。人間というのは、そういうふうに生き物としての本質に抗いながら生きていますが、それもまた人間の本質なんでしょうね。つまり、様相は矛盾しています。差別するのも人間の本質なら、それに抗うのもまた人間の本質というわけです。本質から外れているのって相当無理してるってことなんです。だからなくなる努力はしなければならないですが、完全に差別がなくなることはまずないだろうなって思います。

②教育

壁内にエルディア人は王によって記憶を改竄された歴史、マーレに住むエルディア人は「パラディ島にいる奴らは悪魔だ。お前らがひどい扱いを受けているのはあいつらのせいだ。だから善良なエルディア人を証明するために根絶やしにしなければならない」と徹底的に教えられます。同じ人間なのに教育内容が違います。
子供って教えられたことをそのまま真実かどうかを判断できる能力にまだ欠けています。マーレに住むエルディア人は疑う余地すら与えられませんでしたが、教育にはかなりの影響力があります。薬にも毒にもなり得ることを理解しなければなりません。
考えてみるとお金の稼ぎ方とか税金の仕組みって専門的なことを学ぶ大学以外で触れられないんですよね。国語の古文とか理科とか別に社会人になって必要なものって本当に少ないんですよね。本当に教育をしていくなら、仕事に関連することや先に挙げた税金の仕組みなども小さい頃から学べばいいと思うんです。この辺が国が国民から都合よく税金を集めるために意図的にそういう教育の仕組みにしているのでは、と考えることがでできます。

③戦争

結局各々の思いや差別、教育の歪みが膨れ上がり、アルミンが作中よく言っていた「話し合ってもいないのに」戦争に発展していきます。エルディア人を全滅させたいマーレをはじめとする世界、その世界に全滅させられるぐらいなら、そいつらを全滅させてやると考えるエレン。意見が合わない、互いの価値観をぶつける、それが戦争です。でも両者の戦争の目的は「争いをなくす」。エルディア人を全滅させれば世界に平和が訪れる、壁外を全員殺せば壁内人類は平和になると考えるエレン、視点が違えど目的は同じ。これこそ世界から戦争が終わらない一つの理由なのではないかと考えます。昔の日本が参戦していた理由も「日本を豊かにしたいから、幸せな国家にしたいから」なのでしょう。世界中の人々が本当に互いに手を取り合っていくのは不可能なのではないかと思います。だって価値観、文化がまるで違うわけですから。互いの主張が噛み合わずに戦争に発展していく。現代の日本は戦争しませんが、他国との協議が交渉決裂、なんてことにどうしてもなっていってしまうわけですよね。ただどんな理由があるにせよ、人を殺してはいけないわけです。作中も改革としりながらもその過程で多くの市民や仲間が死んでいく、その仲間を殺していく辛さに耐えられないエレンたちの仲間がいました。だからアルミンは話し合いの機会を儲けたいと考えるわけです。手段さえ選べば、相互理解に繋がる可能性があります。
日々の暮らしの中でもなかなか理解し合えない人もいるでしょうが、その人たちと手を取り合っていきたいと考えているのであれば、まずはコミュニケーションは必要です。それも自分達の意見ばかり言うのではなく、まずは他者を理解することが大事です。
是非、上手くいかないときがあった場合、それらを放置するのではなく、仲間と話し合いを設けて仲間たちとできる解決策を見出す努力をしていきましょう。

ただのファンタジーと思いきや、現代の世界の風刺ともいえる作品。特に大人世代から絶大の支持を得ている進撃の巨人はこれからも色褪せず歴史的作品になっていくのではないかと思います。難しいから読むのやめたって人も、1回見て訳わかんかったって人もこの作品の魅力を知らずして、終わるのは非常にもったいないと思うので、是非見てください!!

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