【子育て論】小学校低学年の反抗期を乗り越えよう

子育て

10歳からバスケットボールをはじめ、日本一を2度経験。
プレイヤーとしての夢は病気の影響により断念したが、「成長過程にいる男たちを、いっぱしの男にしてやりたい!」という思いを胸に、バスケットボールコーチしてます!また大学事務職員として教学マネージメントを担当。リアルな観点から「教育」「子育て論」「コーチング」などについて情報を発信していきます!

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これまでは家族と一緒に過ごす時間が長かった幼少期と違い、自分の時間や友人との時間が増えてくる小学校生活。

パパママはようやく自立してくるだろうと期待する思いとは逆に、「言葉使いが悪くなった」「親に反抗的な態度を取る」と新たな問題に頭を悩ませる親御さんは多いようです。悪態をつくさまは、立派な反抗期のよう!? 小学校低学年で見られる反抗、反発に親はどう向き合っていくべきなのでしょうか?

私もトライしてみたい内容を皆さんに紹介したいと思います。

心理的理由

小学校に上がると、反抗の仕方もどんどん巧みになってきて、「心底頭にくる!!」と怒り心頭のママもいるのではないでしょうか。もはや可愛い反抗ではなくなってきて、親もうっかり子どもと同じ土俵で相撲を取ってしまうこともよくあるものです。
私の息子の最近言い訳と嘘が激しく(嘘を嘘と思ってない可能性が高い…)、よくディベートみたいなのしちゃってます。笑

一般的に「反抗期」として知られているのは、魔の二歳児の頃の「第一反抗期」と思春期頃の「第二反抗期」ですが、その合間の小学生時代にも「まるで反抗期」という状況はよく見受けられます。ただ、第一、第二反抗期は、自我の発達が関係していますが、7歳頃の反抗では、次のような背景が絡んでいることが多いようです。

まず1つめは、小学校入学を機とした、親子の関係の在り方の変化です。「もう小学生」この言葉は、親には「自立させなきゃ」、子どもには「もう1人前」のように響くことが多く、それまでべったりだったご家庭でも少し距離が開きます。でも実際には、任せたはずが、結局やっていないことも多いため、ママのカミナリが落ち、子どもはそっぽを向く……と悪循環を引き起こしていることも。親の期待感が小学生になったことを機に上がるものの、実際にはそこまで自立できてはいないため、矛盾が起きるためです。

2つは、小学校に入って子どもだけで活動する機会が増えることで起こりうる脱線です。行動力はあるわりに、判断力がまだ十分でないことも多く、グループ内でだれか意見の強い子がいると、それに流されたりしてしまいます。今ある判断力以上の行動範囲を手に入れることで、「赤信号みんなで渡れば怖くない」とばかり、モラルに反した行動や態度を学んでいってしまうのです。

まずやりたい再確認

「うちの子、なんでこんなに歯向かってくるんだろう」と感じたら、ぜひ次の2つのことを再確認してみてください。
①距離の再確認
子どもは徐々に自立をしていくものですし、親もその自立を上手に促していきたいものです。しかし、幼稚園卒園から小学校入学まで、わずか1ヵ月しか経たないのに、急に子ども任せにしてしまっても上手くはいきません。
とくに1年生のうちは、それまでとは違った集団生活にとまどうため、家庭を心のよりどころにしたい思いが強まります。ですので、小学校に入ったから距離を開けるのではなく、むしろ入学したからこそ、環境の変化へのとまどいを受け止めるためにも、距離を縮めるくらいの方が望ましいと言えます。もし、「最近は一緒に遊ぶことも少なくなった」「ゆっくりおしゃべりする機会も減った」と感じたら、その部分から距離を縮めていきましょう。しっかり引き寄せてあげると、安心して子どもの方から離れていけるようになります。
話したくてしょうがない子どもは食事中も喋ることを優先させてしまい、ご飯を全然食べない、なんてこともあるかと思います。そういうときは「今はご飯食べる時間だから、後でいっぱいお話ししよう」と声をかけて安心させてあげてください。

②しつけの再確認
小学校に上がると、外で過ごす時間が増えます。親から離れている時間が増える分、外にいるときにも抑制がきくようなしつけをしているかがカギになります。「○○しなさい」「○○はダメだよ」と言ってくれるママがそばにいなくても、ある程度の社会的なマナーは満たせないと、お友達との関係が上手く保てなかったり、先生に怒られることが増えたりしてしまいます。
この時期のしつけのポイントで大事なのは、他者へのリスペクトです。かりにあいさつがきちんとできなくても他人に迷惑はかかりませんが、騒いではいけない場面で騒ぐのは、周りに迷惑をかけます。ママがそばにいるときのしつけだけでなく、離れたときにきちんと作用するよう、他者に対してどうか、社会でどうかをポイントにしつけの見直しをしてみましょう。

社会的絆を意識しよう

お子さんとの距離、離れている時間のためのしつけ、この2つについてお伝えしてきましたが、前者は子どもとの絆や愛情を再認識するための甘党アプローチ、後者はお子さんの外での集団行動で求められるマナーやルールを意識した辛党アプローチと言えます。
アメリカの社会学者ハーシ博士は、自身の提唱したボンド理論で、“社会的絆”が非行や逸脱の抑止要因となっていると言っています。属する社会とのしっかりとした絆があることが、子どもの抑制力につながるということです。甘辛のバランスが崩れた状態―つまり親との距離が開き、外での抑制がきかない状況―で社会との絆が希薄になってしまうと、親や先生への反抗心を生み出したり、問題行動をして怒られても反省せずに逆切れしたりというような状況に陥りかねません。
7歳という年頃は、実際にはまだまだ親を安全基地として、甘え行動を欲しています。小学校という本格的な社会生活がスタートし、周囲からも「しっかりしっかり」と自立を求められるため、中には素直に甘えられない子、感情を吐露できない子もいます。それを踏まえ、これまで以上に、親には“察する力”が求められていることを意識することが、この時期の反抗を緩和するポイントと言えるでしょう。

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