【子育て論】子供の「コミュニケーション能力」を高める方法

スキル

10歳からバスケットボールをはじめ、日本一を2度経験。
プレイヤーとしての夢は病気の影響により断念したが、「成長過程にいる男たちを、いっぱしの男にしてやりたい!」という思いを胸に、バスケットボールコーチしてます!また大学事務職員として教学マネージメントを担当。リアルな観点から「教育」「子育て論」「コーチング」などについて情報を発信していきます!

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人と人とのつながりにおいて必要不可欠となる「コミュニケーション」。

現代社会においては、他者とのコミュニケーションを取る機会が格段に減っている傾向にあるように思います。
普段、大学生を相手に接する機会が多いのですが、とにかく自分の思いを表現することや、他者と連携するための「コミュニケーション」を苦手としている人が多い気がしています。
少子化や核家族化という社会背景に加え、個を大事にする考え方が強まっていることや、人を介せず音声言語でなく文字言語だけでコミュニケーションをとれてしまうことや、コミュニケーションをはかる種類が近年増えてきているからかもしれません。

しかし社会に出れば、さまざまなシーンでコミュニケーションを取る力が重要視されていきます。
だからこそ、子どもの頃からコミュニケーション能力を身につけていくことが大切なのではないでしょうか。

このページでは、コミュニケーションとは何か?について、そして、子どものコミュニケーション力を高める方法について紹介していければと思います。

教育の現場でも注目される子供のコミュニケーション力

子どもにもコミュニケーション力が求められる時代が到来しましたが、一方ではコミュニケーション力を高めるチャンスの喪失が懸念されています。
少子化や核家族化などの時代背景、勉強や習い事が当たり前となり、忙しさのあまり友達と遊ぶ時間すら確保できない。
このような状況下でコミュニケーション力を育むことは相当難しいのかもしれません。

だからこそ教育現場では、コミュニケーション力を重要視する動きが活発になっています。

大学共通テストの英語では、従来「読む(リーディング)」「書く(ライティング)」の2技能が重視されていました。
しかし現在は、英語でのコミュニケーションに欠かせない、「聞く(リスニング)」「話す(スピーキング)」の2技能が加わっています。

小中学校では「アクティブ・ラーニング」が取り入れられるようになりました。
従来の能動的な授業・学習から、主体的・対話的で深い学びを目指すアクティブ・ラーニングでもコミュニケーションは必須となるでしょう。
でも実際教育現場の「アクティブ・ラーニング」というのは形骸化している気がしないでもないですよね。。。

コミュニケーション力とは?

コミュニケーション力とは、「人と人が接するために必要な能力」です。
片側一方通行ではなく、双方向であることが大切です。私たちは魔法使いではないので、コミュニケーション以外で相手の思いを理解することや自分の思いを伝えることはできません。

コミュニケーション力が高いと聞くと、誰とでもすぐ打ち解けられる人やおしゃべりが上手な人、場を盛り上げられる人など、さまざまなイメージが浮かぶかもしれません。私も「コミュニケーションお化け」と言われるぐらいおしゃべりです。でも誰も信じてくれないけどめちゃくちゃ人見知りです。

人見知りでもコミュニケーション力をつけるための根底にあるのは、以下の2つの要素ではないでしょうか。

・相手が何を伝えようとしているかを理解する
・自分の気持ちを相手がわかるように伝える

これら2つの要素こそが、他者とのコミュニケーションで最も必要なことであり、コミュニケーションの本質とも言えそうです。

子供のコミュニケーション力を高める4つのアドバイス

では、どのように子どもにアプローチしていけば、コミュニケーション力を高められるのでしょうか?

ここでは4つのポイントをご紹介いたします。

1.コミュニケーション力アップに不可欠な「聞く」スキルを高める

学校や習い事・塾に行く前に、帰ったら今日あったことを教えて欲しいとお願いしてみましょう。

すると子どもたちは「帰ったら話す(教える)」という意識が芽生え、相手の話を理解しようと注意深く聞くようになります。
このようなやりとりを繰り返すことで、聞き取る力を身につけていくのです。

話をするときは、会話のキャッチボールを意識してみてください。

子どもたちは話し始めると、ついつい夢中で話し続けてしまいます。
そこで、ボールの受け渡しをするように「今はあなたが話す番ね」「次はママが話をするね」と交互に話すように教えてあげてください。

実際にボールを使い、自分の手元にボールがあるときだけ話していいというやり方もオススメです。
ボールが手元にないときは、しっかりと相手の話を聞く時間だと教えてあげることもお忘れなく。

2.相手の意図を理解しようとするスキルを高める

相手の話を聞いているときに、理解できないことや納得できないことがあっても、「まあいいか」とそのままにせず、「なぜ?」「どうして?」と疑問に思ったり質問したりすることもコミュニケーション力アップには必要です。

相手の理解を深めるための疑問を、子どもから引き出すためには、親御さんからのアプローチが重要です。

■なぜ・どうしてが深く考えるチャンス

子どもが話す内容から、「Aくんはどうして〇〇したと思う?」などと疑問を投げかけてみましょう。
子どもたちは、与えられた疑問の答えを探そうと考えることで思考力が高まります。
そして、「なぜだろう」と相手の行動や気持ちを推し量ろうと深く考えるようになっていくのです。

■相手の立場で考えることで、違う考えがあることを知る

会話の中で、「〇〇だったらどうする?」と問いかけることもオススメです。
相手の立場に立って考えることは、相手の意図を理解する助けにもなります。
相手の立場に立って考え「なぜ・どうして」と考えていくうちに、自分と違う考えがあることを理解し、許容できるようになっていけるでしょう。

■疑問をそのままにしない

相手の話しや意図を理解するためには、疑問点を残さないことも重要です。
話を聞いている子どもの態度や表情をよく観察し、理解できていないかもしれないと思ったら、その場で確認していきましょう。

「Aというつもりで話したけれどわかった?」「〇〇の話はBってことであっている?」など、常に確認作業をおこないましょう。
確認を習慣づけることで、思い込みや誤った解釈をすることのない円滑なコミュニケーションが構築されていくでしょう。

3.自分の気持ちを伝えるためには、自分自身の思いや気持ちを知る

相手に自分の気持ちや思いを伝えるためには、まず子ども自身が自分の気持ちや思いに気がつく必要があります。
ここでは自分自身への「なぜ・どうして」が必須になっていくでしょう。

子どもの様子を観察し、「今日はなにかいいことがあった?」「ちょっと疲れている? しんどそうだね」「機嫌がよくないみたいだけどなにかあった?」と問いかけてみてください。
話すきっかけを子どもに与えることで、言葉にして感情や思いを表現してくれるかもしれません。

胸に抱えた感情をうまく言葉にできないこともあるでしょう。
そのような場合は、「〇〇が感じた気持ちは、悔しいってことかもね」などとアドバイスをしてあげてもいいですね。

4.語彙力と会話力アップで自分の伝えたい気持ちを表現させる

自分のなかにある伝えたい感情や気持ちがわかれば、次は表現するスキルの出番です。
自分が伝えたいことを具体的に、相手へ伝わるように話すには、豊富な語彙力と会話力が必要になります。

■物語を通じて育む語彙力とさまざまな感情

豊富な語彙力を身につけるためには、たくさんの本を読んだり、映画や物語を見たりすることをオススメします。
物語を通じて語彙力を増やし、人の気持ちや感情について考える。
さらには、さまざまな感情や気持ちの「名前」や、伝えるために適した言葉を習得することもできるでしょう。

■一問一答にしない会話の工夫

加えて家庭で取り組みたいことは、会話をいかに続けられるかです。
会話力を鍛えるためにも、ひとことふたことで会話を終わらせない工夫をしてみてください。
投げかけた問いかけに「Yes」か「No」でしか答えられないようにする、「別に」「わからない」で済まさせないことがポイントです。

子どもが話してくれる内容から、連想ゲームのごとく話題を広げてみてください。
一問一答にならないように話を広げていくことで、子どもも新たな気づきに出会ったり、伝えたいことを表現しようと考えたりするきっかけにつながるでしょう。
ただし、質問攻めになりすぎないように注意してくださいね。

日常生活のなかでこそコミュニケーション力は育まれる

子どもたちに求められるコミュニケーション力。
みんながみんな最初から能力が高いわけではありません。
家庭の中で少しずつ意識して子どもと関わることで、知らず知らずのうちにコミュニケーション力は磨かれていくでしょう。

わが子が口下手だったり、消極的だったりすると、何をしてもムダだと思うかもしれません。
しかし、コミュニケーションに必要な「相手が何を伝えたいとしているかを理解する」「自分の気持ちを相手がわかるように伝える」、この2つを理解し、伸ばして行けばコミュニケーション力は高まっていくでしょう。

お子さまの性格や資質、タイプなどをよく見極め、日常生活の中でコミュニケーション力を培い育んでいけるといいですね。

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