例えば
・子供に有名な大学に進学して欲しい
・勉強の成績が絶対だ
などの親の都合で無理やり塾に入らされる子どもって多いのではないかと思います。
そういった子どもはまず成績は上がりません。
すると親は、成績が上がらないのは塾の問題、もしくは子どもに合っていないと考え、塾を転々と変えたりしますが、本当の論点はそこではありません。
問題の本質は、塾の選択ではなく、親のあり方のほうにあるのです。
子どもの勉強に関しては『声かけをしない』
基本的に子どもの勉強に親は口を出さないほうがいいのです。「そんなことをしたら一切勉強もせず、成績は地に落ちてしまう」と思われる方も多いかもしれませんが、多くの場合はそうならないと私は思います。
最初は2~3日で我慢できなくなり、つい口を出してしまっていたそうですが、「諦め」も大事です。
中学生の子の勉強に口を出してきてうまくいっていないのだから、一度本気で口出しをやめてみようと諦めてみてください。
自分も試してみようかと思った方には、具体的に以下のような進め方をご紹介したいと思います。
口うるさい親がとるべき3つの対策
だいたいの家庭でのあるあるかと思うのですが、勉強をしている子どもに対して、親は「上から目線」になっちゃうと思います。
親は勉強のことになると「宿題やりなさい!」「もう勉強の時間ですよ、いつになったらやるの!」とやたらと強制的な言葉で語りかけますよね。
もし、上司、部下の関係のように、子どもが親を上の人間だと思っていれば、反発はできず動かざるをえません。
それは嫌々勉強するという事態を引き起こし、あまりいい結果につながりません。
一方、勉強以外の場での親子のコミュニケーションは、そこまで「上下関係」があるでしょうか。
雑談のときは、上下なく楽しく話していることも多いかと思います。
親にできることは、そうした上下関係のない会話を通じて、日頃から親子の信頼関係を作ることです。
その関係性があれば、子どもの側から、勉強や進路、塾などの相談を親にしてみようかと考えることがあります。
必要なのは、そうして子ども自身に考えてもらい、判断させることです。
そのときは真剣に対応し、相談に乗ってあげ、最終判断は子どもにさせるという形を取られるといいでしょう。
親がいつも「口うるさい」状態にあるということは、子どもの短所ばかり見ている可能性があります。
人は、自分の長所はあまり認識せず、短所ばかり自覚しているということがよくあります。
例えば、人から「◯◯さんはいつも丁寧で感じがいいわね」と言われても、自分ではそれが普通なので、印象に残りにくいでしょう。
一方、「◯◯さんは声が小さいね」と言われたとしましょう。きっと少し腹が立つでしょう。短所は、人に言われずとも痛いほど自覚しているでしょうから。
その「自覚できていない長所」をあえて言葉にしてあげることで、長所がさらに伸びていきます。
自己肯定感が高まり、言動が前向きになるなかで、短所はほうっておいても、後から「自己修正」が始まることが多くあります。
宿題や課題をしっかり出せるのが、当たり前のことだと思ってはいけません。それができない子が世の中には山ほどいます。
長所を指摘してあげると、子どもの側から、成績を上げたいから、◯◯の塾に行きたいとか、勉強方法を知りたいというアクションが起こってくることがあります。
家庭内で、親にいつも見張られ、「ああしなさい、こうしなさい」と言われている子どもは、日々に息苦しさを感じていることでしょう。
勉強についてはなおさらです。親は決して「教師ではないこと」を知る必要があります。
教師になるのではなく、勉強について、子どもから相談されたら積極的に話を聞いてあげ、自分の判断で進めるように支援してあげましょう。
しかし、「いつまでも、うちの子は勉強にスイッチが入らない」と、やきもきする人もいます。
やきもきしている段階で、親はすでに子どもの勉強に“意識が行きすぎている”と考えていいでしょう。
中学生ともなれば、自主的に考え、行動する力はあります。
それが無いように見えるとすれば、親が「やりすぎ、出すぎ、追い詰めすぎ」の状態にあります。
では、親はどうすればいいのかといえば、子どもの勉強よりも自分が楽しめること、ワクワクすることに時間と意識を使いましょう。実は、口うるさくするよりも、そのような親の姿を見るほうが、圧倒的に子どもにモチベーションを与えます。
いつも自分を監視している親を見ることと、ワクワクしながら人生を楽しんでいる親を見ることと、
どちらが子どもにとって有益であるか、今一度考えてみてください。
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