【子育て論】子どもが不登校、親が「しなくていいこと」と「した方がいいこと」

子育て

10歳からバスケットボールをはじめ、日本一を2度経験。
プレイヤーとしての夢は病気の影響により断念したが、「成長過程にいる男たちを、いっぱしの男にしてやりたい!」という思いを胸に、バスケットボールコーチしてます!また大学事務職員として教学マネージメントを担当。リアルな観点から「教育」「子育て論」「コーチング」などについて情報を発信していきます!

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子どもが不登校になった際、親として一番不安になるのが、子どもの将来についてではないでしょうか?
・他の子と比べて勉強で大きな遅れが出るのでは?
・進学ができないのでは?
・就職に不利になるのでは?
そんな不安を解消するため、子どもには1日も早く学校に行ってもらいたいと願うことでしょう。
しかし、不登校の解決に親が必死になればなるほど、将来の選択肢を狭めてしまう。こんなことは少なくないようです。
不登校の不安に向き合う際、親が「しなくていいこと」「したほうがいいこと」、
そして子どもの将来を考える上で知っておきたいことをご紹介します。

不登校の子どもを持つ親がやりがちな「誤った対処」とは?

子どもが不登校になると、パパ・ママは不登校を解決しようと必死になるあまり、
つい「誤った対処」をしてしまうことが多いと言います。
桒原氏「我が子が不登校になったら、子どもの進路や就職など、
子どもの『将来』に対する不安を挙げられる親御さんがとても多いです。
不登校の悩みや背景はご家庭によって様々ですが、突き詰めていくと、必ずと言っていいほど、そこに辿り着きます。
そして、多くの親御さんは、子どものために何かできることはないかと、不登校の解決を焦り『原因探し』をしようとします。
原因探しは、不登校の解決に必ずしも結びつくものではありません。
それどころか、子どもも親も苦しみが増すことにもなります。
また、子どもの将来の選択肢や道を狭めてしまうことも少なくありません。

不登校の『原因探し』が及ぼす悪循環とは?

子どもが「学校に行きたくない」「学校に行けない」という状態に陥ったら、何が原因かをはっきりさせると(勉強についていけない、友達に意地悪された、クラスに馴染めない、など)解決法が見えてくる気がします。
なぜ原因探しが良くないのでしょうか?
桒原氏「実際にカウンセリングを通して子どもたちの様子を見ていると、『不登校の原因』とされるものを探し出したら学校に行くようになったかというと、そうではないのです。
冷静に考えてみると、学校に行っている子は学校が嫌な理由はまったくなく、学校を休んでいる子は学校が嫌な理由を抱えている、ということではありませんよね。
登校している子の中にも、学校が嫌な理由を持っている子も当然多くいるでしょう。
また一方で、学校を休んでいる子が、どうしても学校が嫌な理由を必ず抱えているわけでもありません。
例えば、子どもが学校に行きたくない理由を「友達に意地悪されたから」もしくは「クラスに馴染めないから」だと言ったとします。
この場合、じゃあクラス替えをしたら不登校が解決するか、というと、そうではありません。
一旦は学校に行くことができても、またすぐ別の理由で「学校に行きたくない」と言い出すケースはとても多いのです。
不登校は悩みをゼロにしたら解決するというものではなく、
『悩みと上手に向き合っていく力』を養っていくことが大切になってきます。
また、原因を探すことに集中しすぎると、いろんなことが不登校の原因に思えてきます。
「うちの子は内気で人見知りだから…」
「完璧主義で協調性がないから…」
そして、これらの不登校の原因と思えるものを、子どもから取り除こうとします。
しかし、これら子どもの短所のように見えることは、実は大きな「強み」になり得るものなのです。
「内気で人見知り」は、思慮深くて、じっくり考える力があるということかもしれません。
「完璧主義で協調性がない」は、物事を完璧にこなせる、他人とは違う能力を持つ証ということかもしれません。
原因を追求し、それを取り除こうとすることは、子どもの長所を否定することになります。
悩みと上手に付き合っていくためには、自分に自信を持つことも大切なポイントです。
長所を否定されてしまうと、子どもはますます社会生活に、そして家庭生活にも生きにくさを感じるようになります。
家族関係をより悪化させてしまうことも少なくありません。

「長所を見つけ、伸ばす」ことが子どもの将来に繋がる

では、子どもが不登校になったとき、将来のことを心配する親としてできることは何でしょうか?
桒原氏「不登校の原因だと思えたことや、子どもにとってマイナス要素だと思えるものの中に、子どもの良い面が隠されていることを考えてみてほしいと思います。
先ほどお伝えしたように、短所だと思えることは、別の角度から見れば長所です。
不登校の子の『ゲーム依存』を心配する親御さんも多いのですが、私たちがゲーム依存気味の子どもをカウンセリングするとき、頭ごなしにゲームを止めさせようとは決してしません。
代わりに、『この子は、ゲームを通してどういう気持ちを満たして(満たそうとして)いるのか?』『このゲームでどんな力を発揮しているのだろうか?』を考えます。
好きなゲームや遊び方の傾向から、その子の良い面が見つかることは実際に多いのです。
オンラインでチームで協力して何かを達成するのが好きな子は、仲間とうまくやる能力、協調性やリーダーシップがある子と言えるかもしれません。
コツコツと一人で何かを作っていくゲームが好きな子は、創造力がある、芸術的な才能に溢れる子かもしれません。
“子どもが熱中していることの中には、子どもの将来に役立つ特技や特性が隠れている”そう考えて向き合い、コミュニケーションを取っていくと、将来についてむやみに大きな不安を抱えることなく、前向きな考えを持つことも可能になります。

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