【子育て論】「暴力的」な子供にしないために親がすべきこと

子育て

10歳からバスケットボールをはじめ、日本一を2度経験。
プレイヤーとしての夢は病気の影響により断念したが、「成長過程にいる男たちを、いっぱしの男にしてやりたい!」という思いを胸に、バスケットボールコーチしてます!また大学事務職員として教学マネージメントを担当。リアルな観点から「教育」「子育て論」「コーチング」などについて情報を発信していきます!

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やるべきことをわざとやらなかったり、母親にわざと嫌がることを言ったり。
子供の態度に怒ってしまうことよくありますよね。
子供は親を徴発してしまうものです。

このように腹が立って怒鳴ってしまいそうな場面で、挑発に乗らず、怒らずに、しっかりと対話をすることで、親は勇気を示すことが大事なのです。

腹が立っても、声を荒げたり、こわい表情になることなく、話し合って乗り越えていけるという「見本」を示すチャンスです。

この先の人生で、子供は、そのような対決、交渉の場面に何度も出会うはずです。衝突する相手は、親ではなく、もっとリスクが高い相手かもしれません。

やさしい安全な相手である親と、このような練習ができることは、この先の人生でやさしくない相手と対決しなければならない場面で、彼を支えることになるでしょう。そういう贈り物をするチャンスです。

さて、「どう対応したらいいのか」。一緒に考えていきましょう。

怒りの瞬間はチャンス

ポイントは、「これは困ったことではなく、チャンスなんだ」と、まず受け止めることです。これは貴重な機会であると意識すること。
頭ではわかっていても、そのような場面になると、かっとなってしまって、最初はなかなかうまくいかないこともあります。
もしかしたら皆さんの父親は、いわゆる「口より先に手が出るような人」であり、子どもの目の前でも、母親を怒鳴ったり、ときには暴力を振るったりしていたとのことがあったりしませんか?そうである場合、親からの暴力のトラウマを抱えていると考えられます。

そして、自分が親になったいま、子どもから生意気なことを言われた場合に、本来ならばそこまで腹がたつわけでもないのに、父親と自分の関係が重なって、怒りに我を忘れてしまうこともあります。

つまり、親として子どもと接しているけれど、かつて父親から受けた暴力の恐怖が蘇り、子どもとして恐怖を感じているのかもしれません。そして、その父親がやっていたような、暴言や暴力をふるいそうになってしまうのでしょう。

「ダメなものはダメだと、強く叱ったほうがいいのではないか?」という考え方をする人もあります。

「強く」ではなく「冷静に」叱るのは、悪くないと思います。しかし、怒るべきではありません。

怒鳴ったり、暴力で言うことをきかされると、子どもは、今度は他の人との関係でも、暴言や暴力に屈するようになるかもしれません。

もっと悪い場合は、相手、たとえば結婚すればパートナーを、子どもができれば子どもを、暴力で押さえ込もうとするかもしれません。

「暴力はダメなんだ」という原則がしっかり伝われば、子どもがこの先の人生で、相手との交渉に暴力を用いる可能性を低くすることができるでしょう。

また、他の人(学校であれば仲間や先生)の助けを呼ぶことは、恥ずかしいことや卑怯なことではなく、正当で当然のことだと自然に思える子は、そうでない子よりも、危険な状況になりにくいと考えられます。

暴力を肯定してはいけない

暴力で従わされたり従わせたりということを「ある程度仕方のないこと」と受け止めてしまって、暴力を肯定してしまえば、「助けを求める自分は弱い、情けない」と思ってしまうかもしれません。

子どもがSOSをしっかり出せるために、暴力的な交渉を拒絶できるようになるためにも、親として怒らずに対話することが大事です。
相手への怒りも、親しみも、攻撃性も愛着も、腕力や言葉と同じように、ゆっくり育っていくものです。いろいろな子どもや仲間と出会うでしょうから、痛い目にも遭うかもしれませんが、どうやったらそれを回避できるか、そこから逃げ出せるか、何度も何度も繰り返して学んでいくはずです。

これは子供だけに限らず、教育の現場であったり、スポーツコーチも気をつけなければなりません。

「相手は敵だ、倒せ!」のような考えは、勝ちに固執した大人の押しつけです。私は自分の劣等感、つまり「負けるのがこわい」という意識を子どもに押しつけているのです。子どもの大事な成長の機会を奪っていたのだと、気づかなければなりません。

やがて、子どもは楽しくて熱中して、一所懸命になっていくうちに、どうしても勝ちたい、負けたくない、と思う日がくるかもしれません。

しかし、それは親が押しつけることではなく、子どもの心の中から自然に生まれて来るべきものなのだと、子どもに教えられることでしょう。

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