【アニメ】『鬼滅の刃』竈門炭治郎から学ぶ「折れない心」のつくりかた

アニメ

10歳からバスケットボールをはじめ、日本一を2度経験。
プレイヤーとしての夢は病気の影響により断念したが、「成長過程にいる男たちを、いっぱしの男にしてやりたい!」という思いを胸に、バスケットボールコーチしてます!また大学事務職員として教学マネージメントを担当。リアルな観点から「教育」「子育て論」「コーチング」などについて情報を発信していきます!

Coach Kをフォローする

社会現象を巻き起こし、驚異的人気を誇る『鬼滅の刃』。
世の中、「刺激」に飢えている中、過激な鬼退治のシーンが満載のこの作品は、コロナ禍で自粛が続いている子供たちにとって、とても爽快な作品であったことも世界的大ヒットに繋がった要因ではないかと私は思っています。
その『鬼滅の刃』には、子供だけでなく、大人、つまりビジネスパーソンが日々の仕事に追われるうちに忘れてしまいがちな、大切なことを思い起こさせてくれる、メッセージが隠されていると私は思うのです。

『鬼滅の刃』を息子と一緒に見ていたとき、「ああ、なるほどな!」と感心させられるシーンもたくさん。今日はその中でも主人公:竈門炭治郎から学ぶ「折れない心」のつくりかたについてご紹介していきたいと思います。

『鬼滅の刃』は教科書

『鬼滅の刃』の主人公の炭治郎は、少年マンガの主人公らしく、信念を抱き、あきらめず、折れない心を持つ強い姿が描かれています。しかし、炭治郎は最初からそうであったわけではないですよね。
元々は炭を売る少年。父親が亡くなった後に家計を支え、家族思いの優しく穏やかな少年でした。その彼を強くならざるを得なくさせたのは、家族が鬼に殺されたこと、妹の禰豆子(ねずこ)が鬼にされてしまったことがきっかけでした。「いつも通り」が突然無くなった当たり前と思っていた日常が大きく変わってしまったことが原因です。
私たちの生活の中ではありえないことですが、突然に状況が一変してしまうということは、この新型コロナウイルス禍で経験しています。当たり前に思っていた仕事のやり方やコミュニケーションの方法は大きく変わりました。会議や商談、就職試験などがオンラインで行われる時代がくるとほとんどの人が予想していなかったはずです。業界によっては、非常に厳しい側面に立たされることにもなり、経済活動が元に戻るかは、まだ見えてこない。
そう考えると、あながち『鬼滅の刃』はフィクションとは言いきれず、現実世界の私たちにも置き換えて考えることができると思います。

炭治郎はなぜ強くなれたのか

炭治郎は、一人で強くなったわけではなく、様々な人の叱咤激励によって折れない心を培いました。禰豆子を人間に戻したいと思っても知識も知恵も技術も覚悟もなかった。初めて出会った鬼殺隊の柱である冨岡義勇(とみおかぎゆう)にこう言われます。

脆弱な覚悟では 妹を守ることも治すことも 家族の仇を討つこともできない

次いで、後に師匠となる鱗滝左近次(うろこだきさこんじ)には、禰豆子が人を襲ったらどうすると問われ、即答できなかった炭治郎に鱗滝はこう言い放ちます。

今の質問に間髪入れずに答えられなかったのは何故か? お前の覚悟が甘いからだ

13才の少年に、技術や覚悟を求めることは酷なことで、一瞬パワハラまがいの先輩や上司を彷彿とさせます。なかなか教育の場では教える側のあげ足をとられることが多いので難しいかもしれませんね。しかし、炭治郎の持ち前である「素直さ」が功を奏し、義勇や鱗滝の言葉に耳を傾けることから変わり始めるのです。そして、自分に足りないものを自覚し、懸命に努力を重ねていくことで、折れない心を持つ、強い炭治郎になったのです。
世の中には、最初から心が強くて逞しく生きている人もいますが、多くの人はそうではないでしょう。技術も覚悟も後からついてくる。問題にぶつかり、人から叱咤され、気づき、鍛錬を積み重ねることで技術も覚悟も備わってきます。
何かで読んだのですが、『鬼滅の刃』の作者である吾峠呼世晴先生は、「炭治郎は普通の少年なので、そんなにすぐに強くはなれない」というニュアンスを述べていたと。
そうなのです。普通は急にパワーアップして、能力を開花することなんてない。積み重ねた先に、備わっていくものなのです。

4つのポイント

炭治郎に学べば、折れない心をつくるために必要なことは、「素直であること」「誰かのために」「自分の力を信じる」「使命感」と考えられます。
仕事をしているとどうしても自分の経験や思いが先立ち、人から強い指摘を受けるとムッとして、相手は自分をわかっていないからだと責める気持ちが出てくることがあります。
そして、自分を認めてもらうために頑張っても、褒められなかったり受け入れてもらえなかったりとすると、腹が立ったり自信を無くしたり。到底、社畜ではあるまいし会社のためになんて思えない。
ここで、ある種の思考転換ができると、折れない心に変化していきます。
(1)人の言葉を善し悪しの判断をせずにまずは素直に聞く(人を信頼する)
(2)自分のやっていることは「誰かのために何かに役立つはず」と考える(向社会性)
(3)「できるかもしれない」と考えて行動する(自己効力感)
(4)自分だからこそ、与えられた仕事や立場を全うしようと考える(使命感)

こういった思考に切り替えると、ビジネススタンスにも良い影響が出てくると思います。信頼感が増して良好な人間関係を再構築できるようになり、仕事に対する意欲も向上していきます。もちろん、嘘を信用しろとか人を騙す商品でも役立つということではありません。
仕事をしていると、先輩や上司からのプレッシャーに負けそうになったり、あきらめて投げやりになったりすることも多々出てくるのではないでしょうか。環境を変えれば、状況が変わってくるのではと思い変えてみたけれど、また同じ問題にぶつかる。

それは、自分のスタンスが変わっていないからかもしれません。相手に変わってもらうことを望むのは難しいことです。他人を変えるのはそう簡単ではないのです。それよりも、自分が変われば、自分の視野が変化するので、相手への見方も変わってくる。こちらを選択するほうが建設的で、且つ、自分を強くしていきます。実際その方が楽な気もします。
「なんだ、スキルじゃないのか」と思われた方もいるかもしれません。 そうです。何か「これをやればいい」という技ではなく、仕事においても生活においても、折れない心になるためには、「姿勢」と「態度」が大切なのです。
「姿勢」と「態度」は考え方やマインドからくるもの。心理学的に言えば「認知」と表現しますでしょうか。「認知」は物事の受け取り方や情報の取り入れ方。この「認知」が感情にも行動にも影響してくるからこそ、「姿勢」や「態度」が重要になってくるのです。

こういった視点からもう一度見てみると、また違う面白さを体感できるかもしれませんので、是非もう一度見てみてください!

コメント

タイトルとURLをコピーしました