昨季王者ゴールデンステイト・ウォリアーズは、今季開幕から15試合を終えてホームのチェイス・センターでは6勝1敗(勝率85.7%)と圧倒的な戦績を残しています。
しかしアウェーでは8戦全敗。前年の優勝チームがアウェーで8連敗スタートを切るのはNBA史上初のことです。
現地時間11月16日のフェニックス・サンズ戦も119-130で落とし、今季戦績は6勝9敗(勝率40.0%)でウエスタン・カンファレンス12位となってしまいました。
「僕はうまくスコアリングできている。効率良くやろうとしている。それを続けていくよ」
試合後に語ったステフィン・カリーは、この試合でフィールドゴール60.7%(17/28)、3ポイント63.6%(7/11)、フリースロー100.0%(9/9)で今季最多の50得点に9リバウンド、6アシストと、エースとして申し分ない働きを見せました。
しかしサンズはキャメロン・ペインが29得点、7アシスト、デビン・ブッカーが27得点、9アシスト、ミカル・ブリッジズが23得点、9リバウンド、9アシストと、3選手が20得点以上を奪う活躍。チーム全体でフィールドゴール51.2%(44/86)、3ポイント52.5%(21/40)とショットが絶好調で、33本のアシストを記録するなどウォリアーズを圧倒してみせたのです。
「負けることが習慣になってしまう。修正しないとね。僕らは長い間、それを回避してきた。僕らは自分たちがどんなものなのか、そのポテンシャルについてもよく知っている。だから負けることには本当にうんざりだ」
とカリー。
ウォリアーズはカリー、クレイ・トンプソン、アンドリュー・ウィギンズ、ドレイモンド・グリーン、ケボン・ルーニーというスターター陣がコートに立った時間帯では、100ポゼッションあたり相手チームを21点も圧倒しており、『StatMuse』によるとこの数字はリーグトップだそうです。
しかしセカンドユニット、あるいは先発陣とベンチ陣の併用で戦う時間帯でチームとしてフィットせず苦しんでいます。
スティーブ・カーHC(ヘッドコーチ)は現在の戦績をチームとして原因があるとし、厳しく話していました。
「我々はチームとしての粘りが欠けている。今の我々はドリュー・リーグの試合でプレーしているようなものだ。私はゲームというのは常にどれだけゲームへコミットしているかが報われるものだと感じてきた。もし本当に一丸となって競い合っているならば、ショットも決まるし、コールも有利に働き、失敗していても立ち直ることができる。だが今の我々はそれに値しないということ。それがロードで勝てていない要因なんだ。ピックアップゲームだからね」
米メディア『SportsRadar』によると、ディフェンディング・チャンピオンが6勝9敗のスタートを切るのはNBA史上ワースト3位タイ。1998-99シーズンのシカゴ・ブルズと69-70シーズンのボストン・セルティックス(ともに4勝11敗/勝率26.7%)、02-03シーズンのロサンゼルス・レイカーズ(5勝10敗/勝率33.3%)がワースト2ながら、今季のウォリアーズは06-07シーズンのマイアミ・ヒートらと並ぶ不名誉なグループの仲間入りとなってしまいました。
「勝つために何が必要なのか考えなければ。もっと一貫した戦い方をしなきゃいけないし、これまでとは違う何かを見いださなければいけない。勝ち続けるための方法はいまだ模索しているところだけど、それを見付けるべく挑戦していくつもりだ」
大怪我から復帰したクレイ・トンプソンのシュートセレクションに不満を抱えている若手とベテランが選手だけの話し合いの場を設けたウォリアーズ。ここから本音で向き合い、一枚岩になった昨年の王者本来の勢いが戻ってくることに期待しましょう¡
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