【子育て論】何度言っても分からない子どものしつけ

子育て

10歳からバスケットボールをはじめ、日本一を2度経験。
プレイヤーとしての夢は病気の影響により断念したが、「成長過程にいる男たちを、いっぱしの男にしてやりたい!」という思いを胸に、バスケットボールコーチしてます!また大学事務職員として教学マネージメントを担当。リアルな観点から「教育」「子育て論」「コーチング」などについて情報を発信していきます!

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我が家には6歳と0歳の子どもがおります。
6歳の子は中間反抗期真っ最中で何に対しても反抗的、何でも自分でやらないと納得しない厄介な時期に突入中です。
何度も注意しているのに、何度も同じことを繰り返す、結果怒られて反抗するという毎日です。
めちゃくちゃ疲れます。笑
でもこういうことって珍しいことではなく、どの家庭でも同じようなことが起きているのではないでしょうか。

「うちの子、いつも同じことを怒られてもちっとも反省しない……」と悩む家庭は非常に多いもの。
でも実は子どもは、ママが期待していることとは別のことをしっかり学んでいたりすものなのです。
子どもが怒られても行動を繰り返す本当の理由とは? それが分かると、解決の糸口が見えてきます!
今日は私が参考にしている「子育てガイド」の中身を紹介したいと思います。

怒られても同じことを繰り返す理由は1つ

子どもって同じことを繰り返しますよね。
例えば、

・毎日毎日同じお人形ごっこをする
・お絵かきを次から次へと書きあげる

それから、

・ゲームを止めなさいと注意してもやり続ける
・ママに怒られそうないたずらばかりを繰り返す

などもそうです。

「いやいや、前者と後者は違うでしょ」
「お絵かきやお人形ごっこにはまるのは分かるけど、叱られても繰り返すのはタイプが別」

そう思うかもしれません。
でも、心理学的に見れば、その原理は同じなんだそうです。
その行動を繰り返すのは、何かしら自分にメリットがあるから。

「連日の同じごっこ遊び」には大きな心で付き合ってあげるとして、
ここでは知りたいのは「ママが止めてもらいたいのに、何回も繰り返す行動」でしょう。
「なぜママに怒られても、次また同じことをやってしまうのか?」が分かると
どうすればその繰り返しをストップさせることができるかが見えてきます。
早速、その原理を見ていきましょう。

「正の強化」のしくみ

人間は自分にとって「いい結果」を得られると、その行動を繰り返すようになります。
「悪い結果」がもたらされると、それを避けるようになります。

「一生懸命練習したから、試合に出れるようになった。だからもっと頑張ろう!」
みたいなことですね。

これは大人も子供も同じなので、感覚的に理解しやすいと思います。
要は、人間は自分の行動の理由に因果関係を求めるのですね。

今回のテーマ「行動の繰り返し」につながるのは、前者のパターンです。
この「いい結果」が得られる行動が増えていく現象を、心理学では“正の強化”というそうです。

前項のお人形ごっこやお絵かきの例は、その行動を繰り返したくなる理由として理解しやすいと思います。
なぜなら、「楽しいごっこ遊びだった」「お絵かきが上手に書けた」という「いい結果」が、
次へのモチベーションになるからです。では、ゲームやいたずらに関してはどうでしょうか?

一見すると、そこには「いい結果」がないように思えます。
なぜなら、ママにガミガミ怒られるのが”オチ”なのですから。
しかし、これはママ側の見方。ガミガミ怒るママ側からしたら、
あの毒を吐き出すようなプロセスが「いい結果」だなんて到底思えません。
しかし、子供にとっては、それが「いい結果」になりえちゃうのです。

怒られても同じことを繰り返す2つの理由

こちらは主に2つの理由が絡んできます。
1. ママのお小言が時間の確保につながる場合
ゲームやテレビを止めたくない子にとって、
ママの「ゲームをやめなさい」「テレビを消しなさい」はたしかにイヤなサインです。
しかし、子どもがもっともイヤだと思っているのは、ゲームやテレビがただちにOFFにされること。
もしママがガミガミと言っている間、そのままゲームやテレビをONにしておけるのなら、
それは子どもにとって悪くはないパターン。
そのお小言にさらされつつも、テレビを見ていられるからです。
引きのばし作戦成功というわけです。
「ママがガミガミ、クドクド怒るのは、時間の確保につながる」と子どもが判断すれば、
次回も繰り返そうと思ってしまいます。

例えば我が家でいうと、休みの日は割と何時間でもゲームしていいよというルールにしているのですが
ただずっとやり続けると目が悪くなるから、時間を区切ってやるようにしているのです。
しかし当然時間になってもやめる気配はありません。
そこで私や妻が「時間だよ」って注意した場合、「ちょっと待ってよ」が何回も続き
結果5分以上ゲームをする時間が伸びるのです。
男の子あるあるだと思いますが、言い訳はいつも「セーブしていたから」。
でもこれが結果、ゲーム引き伸ばし作戦成功ということなのでしょうね。
だから時間になってもやめる気配がなければ、その場で電源を切ることにしたのです。
当然、子どもはキレると思いますが、それを計算して辞めれるようにすることは
時間管理にもつながると思っています。

2. ママを怒らせてでも注意を自分に向けたい場合
子どもは、自分に注目してもらいたいとき、次から次へとママが怒るようなことをすることがあります。
子どもがもっとも欲しているのは「親の愛情」というのは周知の事実ですが、
親の目線の在り方でその愛情を確かめようとすることがあるのです。
もし「パパやママにもっと見て欲しい」と思っている子が、
自分の力で親を振り向かせたいとき、「泣けば来てくれる」「騒げば振り向いてくれる」「いたずらをすれば飛んできてくれる」と分かれば、もっと泣き、もっと騒ぎ、もっといたずらをするようになっていきます。
そのとき、たとえ怒られても、欲しかった「愛情確認」ができたことはその子にとっては「いい結果」。
それにより、その行動が繰り返されるようになるのです。

どう解消すべきか

「自分が望む報酬を得られる行動は繰り返される」というのが“正の強化”の原理。
だから、ママのお小言をスルーするだけでゲームの時間を長引かせることができたり、
ちょっといたずらすればママが飛んできてくれたりすれば、その行動は強化されていきます。

このような場合、ママの叱る姿自体が強化要因になってしまっているので、
いくら叱っても、その行動が改まることはないのです。
やめて欲しいから叱っているのに、逆に促進させてしまっている……、何とも皮肉なことです。
しかし、一見すると抜け出せないような泥沼状態も、目線を変えることで改善することができます。

時間の確保につながっているときの断ち切り方
先程、私を例にして少し紹介しましたが、まず、ゲームやテレビのような「長引かせ」のケースは、その目的(スイッチを切る)をすぐに達成することがポイントです。長々とお説教したくなる気持ちは山々ですが、それが長引かせにつながりますので、それよりも、すみやかに「終了」を目指しましょう。

愛情確認につながっているときの断ち切り方

また、「愛情確認」のケースは、親の時間的な余裕がまともに影響しやすく、
「下の子が生まれた」などの一時的なイベントで起こることも多いようです。
忙しいからという理由で、その子がご機嫌なときに目を配ってあげないと、
子どもは何とか視線をゲットしようと奔走してしまうのです。
この状態は、「いたずらをしなくてもママは僕のことをしっかり見てくれる」と
子ども自身が実感できるようになれば改善していきます。
つまり、普通にしているときに目線を配る量を増やし、「いたずらは必要ない」と感じてもらえるようにするのです。
いたずらをされてしまうと、逆にもっと忙しくなります。
また、イライラしたり怒鳴ったりといいことはありません。
それよりは、普段の普通のことにちょっと目をかけてあげるだけで、
子どもは正しい形の愛情を受け取ってくれるようになります。

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