親なら誰でもわが子を「賢い子どもになってほしい」と願っているものです。
しかし学習塾に通ったりドリルをこなしたりしてテストの点がよくなったら「賢い子ども」と言えるわけではないようです。
しかし「本当の意味での賢い子どもは成績がいいということではなく、自分から学べる子」と言えるとも思うのです。
学びの土台として「これが知りたい」という意欲、「もっとやってみよう」という好奇心が育つ特別な時期「8歳までの成長」について説明していきたいと思います。
一番近くにいる「親」にしかできないこと
8歳くらいまでの脳は、抽象的なことがあまり認識できず、理屈ではなく体験、つまり“体で学んでいる”と言われています。
「自分はこういうことが好き」「こうすると頑張れる」ということを、言葉にはできないけど体で感じ取りながらセルフイメージを描き続けることで、自分の軸を作っているのです。
自己肯定感や能動的に活動する力のエンジンが育つので、この時期はとても重要なのです。
なのでこの時期に、大人が「あれやれ、これやれ」と詰め込むと、子どもの自信ややる気、自己肯定感までもがなくなってしまうので気を付けなくてはいけません。
他の子ができてわが子にできないことがあっても、「どうしてできないの!」「もっと努力しなさい!」ではなく、「じゃあ、やり方が違うんだな」と受け止め、子どもがストレスなくできるやり方を考え、工夫することが大事です。
自分の子はどういう力の発揮の仕方をして、どのように自信を深めていく子なのかという視点に立って子どもを応援できるのは、一番近くにいる親にしかできません。でも近すぎて見えなくなりがち。だからこそ意識してこの視点を持ち続けることが大切なのです。
ではどのような経験があると自分から学ぶ力をつけることができるようになるのでしょうか。ポイントをご紹介します。
1.自分の学びスタイルを見つけている
親や先生から「言われたからやる」という学びが習慣になってしまうと、「言われないとやらない」つまり「自分からはやらない」に。
2.うまくいった経験がある
親が子どもの感覚タイプを知って、子どもの努力をほめると、それが成功体験として自信になり、「次も頑張ろう」と意欲がわく。
3.生活リズムが安定している
子どもの気分の波や疲れ具合がわかれば、食事や入浴時間をほどよく調整できるので、子どもが自然と過ごせるリズムが整ってくる。
4.ほめてもらえている
自分がやったことを「いいね」「頑張ったね」と言われることは自己肯定感につながり、子どもは安心して次のステップに進める。
5.覚える、解く、説明する習慣が育っている
大人が覚えさせる、解かせる、説明させるという指示で子どもを動かすのではなく、子どものやり方を尊重し、それを習慣にしている。
6.わかることが気持ちいいと知っている
知らなかったことを知ってうれしい、わからなかったことがわかってよかったという体験の積み重ねが、さらなる知的欲求につながる。
学習をこなすうえで大事な「前に進む力」。知識を入れるための土台作りはいつからでもスタートできるので、ぜひ参考にしてみてください。
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